養老乃瀧株式会社(以下:養老乃瀧)とロボティクス・サービス・プロバイダーの株式会社QBIT Robotics(以下:QBIT)は、外食業界で深刻化する人手不足の解消のため、また、人とロボットが協働できる現場オペレーション開発のために、居酒屋におけるロボット運用の実証実験を開始します。
このため、養老乃瀧は2020年1月23日(木)から約2カ月間、JR池袋駅南口にロボットがカウンターで働く『ゼロ軒めロボ酒場』(以下:本店舗)を開店します。ロボットが、AIを駆使した楽しい接客と美味しいドリンクのご提供で、お客様をおもてなしいたします。
※画像はイメージです。
◆『ゼロ軒めロボ酒場』概要
ロボットがお客様の注文を受け、ビールやサワーなどのドリンクを作り、提供いたします。お客様の表情などをくみ取り、話しかけたり手を振るなど楽しい接客を行います。
期間 | 2020年1月23日(木)~3月19日(木) |
場所 |
JR池袋駅南口 徒歩2分「一軒め酒場」店内 東京都豊島区西池袋 1-10-15 1F |
名称 | ゼロ軒めロボ酒場 |
営業時間 |
8:00~24:00 (ラストオーダー 23:30) *1月23日のみ17:00~ |
メニュー |
●ロボ生ビール ● スコッチハイロボール ● ロボレモンサワー ● 白加賀でつくったロボ梅酒ソーダ ● ロボと泪とカシスとソーダ ● 桃色ロボ想い |
価格(税込) | いずれも一杯500円 |
◆取組みの背景
養老乃瀧とQBITが実証実験する理由は、大きく2つあります。1つ目は、人手不足問題です。他の外食事業者と同じく養老乃瀧でも、人手確保に課題を抱えております。2つ目は、養老乃瀧が目指す、飲食物の提供だけにとどまらない「笑顔の集う場所」としての価値の提供と、QBIT社の接客ロボットサービスがお客様に提供する価値が一致したことです。
QBITの接客ロボットサービスは、ロボットが注文を受け、ドリンクを作り提供するため、ホールスタッフの労力低減が期待できます。実際、人手が必要となるのは、主に開店や閉店作業及び食材補充のみとなり、0.1~0.3人/日程度で本店舗を営業できる見込みです。
ロボットは、お客様の性別、年齢、表情などを識別するカメラと連携し、AIを用いてお客様に適切な話しかけやモーションを行うよう設計されています。接客対応中や接客後のお客様のリアクションも識別し、「笑顔」と「売上」を評価ポイントとし成果(接客の良し悪し)を学習。ロボット自身の接客スキルを日々向上させます。(AIは、お客様や状況の特徴点を数値化し学習しており、個人の特定は行いません)
QBITは、深刻化する労働人口減少に対し外食業やサービス業における生産力を確保するには、ロボットとの協働が必須だと考えています。実際にスタッフの稼働がどの程度削減するのか、ロボットがお客様に受け入れられるのか等を本店舗で検証します。
◆今後の展開/ビジョン
養老乃瀧とQBITは、実証実験前後の比較を行い、実店舗におけるロボット活用の有用性・有効性を検証します。ホールスタッフの稼働をどの程度削減できるのか、ロボット運用は可能なのか、省人化に有効なのか。また、収益性から検討し多店舗展開が可能なのかなど、ロボットを用いた酒場ビジネスの本格展開に向け、両社で協議を開始いたします。将来的には、各種収集データを活用し、より一層楽しく、お客様が笑顔で過ごせる、夢のロボット居酒屋の具現化に向け、コラボレーションを加速させる予定です。
<養老乃瀧 取締役 土屋 幸生>
先進的な取組みをされているQBIT Robotics様との連携を図り、協働する機会を頂戴でき大変うれしく存じます。経済産業省による「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」が立ち上げられ、外食産業の現場においてもこれから様々な革新的な取組みがなされようとしております。こうした社会的実証実験を行うことで、課題の改善に繋ぐ糸口になればと考えております。
<QBIT Robotics 代表取締役&CEO 中野 浩也>
「笑顔の集う場所」を掲げられる養老乃瀧様と共に、今回の実証実験を行える機会を得られ、非常に嬉しく思います。ロボットと人が協働する、楽しい社会は必ずや訪れます。今回の取組みを通し、他の外食業やサービス業に対し、ロボット活用が競争優位性や収益の確保に貢献すると実証したいと考えています。ひいては、養老乃瀧様と共に、ロボット酒場の先駆者として外食業界全体の生産構造改革に寄与できればと思います。