新大塚駅や都電向原停留場に近い東池袋5丁目にあるフランス文学者・鈴木信太郎さん(1895年~1970年)の居宅を使い、来週(2018年3月)28日(水)から「豊島区立鈴木信太郎記念館」として新たにオープンします。
鈴木信太郎さんは東京大学仏文学科教授や東洋大学文学部教授などをつとめた研究者で、1918(大正7)年に信太郎さんの父が現在の東池袋5丁目に移り住んで以降、息子で建築学者の鈴木成文さん(1927年~2010年)まで三代にわたって住み続けてきた歴史のある住宅。「大正期以来の時代の変化のなかで住みつがれてきた痕跡を追うことができる」(豊島区)として、2010年に遺族から提供されたのを機に区が取得し、指定文化財としていました。
昭和3年に建築されたという鉄筋コンクリート造の書斎棟をはじめ、昭和21年に建築された茶の間やホール棟、明治20年代に建築された母屋を昭和23年に移築したという座敷棟といった年代の異なる建造物が一つの敷地内にまとまって存在しているのが特徴で、記念館になることでこうした貴重な建築物が一般にも公開されることになります。
また、記念館内にはフランス文学に関する信太郎さんの著作をはじめ、建築図面や書類などが展示されるとのことです。
豊島区立鈴木信太郎記念館は、東京メトロ丸ノ内線新大塚駅から徒歩約3分、向原停留所やJR大塚駅から徒歩約8分の地にあり、休館日の月曜日(祝日が重なる場合は翌日も)と第三日曜日、祝日などを除いては毎日9時から16時30分まで無料で公開されます。
【参考リンク】
・鈴木信太郎記念館が開館します(豊島区、2018年3月28日開館)