【現役看護師1,054人に聞いた！】8割が現職に不満あり！看護師が仕事を辞める理由とは！？本音を大調査！

公開日：2020年01月29日
ニュース働く女性

編集部

「逆転職相談会」を主催する株式会社ナイチンゲールが現役看護師にアンケートを実施

人に寄り添い、救うことができる仕事といえば、医師を想像する方も多いのではないでしょうか。

しかし、忘れてはいけないのが”看護師”という存在です。

過酷な医療現場を支える看護師は、医師とは違うアプローチで毎日多くの患者を救っています。

厚生労働省が実施した「平成29年上半期雇用動向調査結果の概況」によると日本企業の平均離職率は8.5%と発表されています。

しかし、公益財団法人日本看護士協会が実施した『2017年病院看護実態調査』をみると正規雇用看護職員離職率は10.9％と、日本企業の平均離職率より高い数値です。

看護師として働く方の多くが「人を救いたい」という強い志を持って看護師になったはずなのに、日々の忙しさや現場への不満などから転職を繰り返す方や、すでに辞めてしまったという方も多いのではないでしょうか。

また、日本は2007年から「超高齢社会（65歳以上が全人口の21％を超えた状態）」に突入しており、2019年9月現在その割合は28.4％まで上昇しています。そしてその割合は今後も高まると言われています。

そのような背景もあり、日本の医療現場では深刻な医師不足・看護師不足という厳しい状態が続いています。

そこで今回、株式会社ナイチンゲール（http://www.nightingale.co.jp/）は、現役看護師の方を対象に「看護師というお仕事」に関するアンケート調査を実施しました。

現職へ不満を持っている方は8割と判明！どのような不満が…？

まず、「現職への不満はありますか？」と質問したところ、8割の方が『ある（80.0％）』と回答しました。
多くの看護師の方が、現職に不満を抱きながら働いているようです。

具体的にどのような不満を抱いているのか聞いたところ、『人員不足（43.2％）』という回答が最も多く、次いで『正当に評価されていない（40.7％）』『休みが取れない（29.5％）』『古株の職員の存在（26.3％）』『院長・師長と馬が合わない（24.0％）』『経験が活かせない（23.3％）』と続きました。

人員不足が原因で仕事の負担が増え、それが結果的に不満に繋がっている方が多いのではないでしょうか？

現場の看護師が職場に求めていることとは？

次に、「職員がより働きやすくなるために職場が取り組むべきと思うことは何だと思いますか？（複数回答可）」と質問をしたところ、『給与の引き上げ（66.1％）』と回答した方が最も多く、次いで『休日の取りやすさ（59.4％）』『労働時間の短縮（39.4％）』『キャリアアップ支援（15.6％）』と続きました。

人員不足によって仕事の負担が大きくなっていることから、仕事量に見合った評価として給与を引き上げてほしいと感じているのではないでしょうか？
それを前提として、次に『休日の取りやすさ』や『労働時間の短縮』など、職場環境の改善を望んでいる方が多いようです。

転職経験のある方は7割近く…転職先の応募経由は「直接応募」が主流？

看護師の多くが現職の人員不足や評価制度に不満を抱きながら仕事をしていることが判明しました。
そのような場合、「転職」もひとつの選択として考えることでしょう。

では、どのくらいの割合の方が転職を経験しているのでしょうか？

「転職の経験はありますか？」と質問をしたところ、7割近くの方が『ある（69.0％）』と回答しました。
現役看護師の多くが転職を経験しているようです。

どのような経路で転職先を見つけたのか聞いたところ、『直接応募（54.6％）』と回答した方が最も多く、次いで『紹介会社（40.2％）』『転職イベントへ参加（21.3％）』『家族や知人からの紹介 (17.7％）』と続きました。

「転職活動」＝「直接応募」という認識は看護師の方にとっても一般的であることが伺えますが、職種の特殊性などから、紹介会社や看護師向けの転職イベントを上手く活用している方も多い印象です。

看護師が職場を辞める理由が明らかに！？

転職を決意させるほどの理由やきっかけは何なのでしょうか。

そこで、「前職を辞めた理由を教えてください（複数回答可）」と質問をしたところ、『職場の雰囲気が苦手だった（35.2％）』と回答した方が最も多く、次いで『昇給・昇格が見込めない（35.1％）』『人手不足に対して何も改善されなかった（32.7％）』『自分が望む科に配属されない（21.8％）』と続きました。

また、「転職したきっかけを教えてください（複数回答可）」と質問をしたところ、『労働環境の悪化（人間関係含む）（45.6％）』と回答した方が最も多く、次いで『給与が低かった（38.3％）』『職場の運営方針と合わなかった（26.4％）』『就業場所が遠い（18.6％）』と続きました。

■転職経験者が語る…転職することになったきっかけとは…！？

・「人手不足でひとり当たりの勤務時間が多すぎる。言っても改善されなかった」（京都府/20代/女性）

・「個人経営の病院で倫理的にも問題があると感じた」（大阪府/30代/女性）

・「何年働いても給料が上がらない、退職金がないから」（青森県/30代/女性）

・「人間関係の悩みや、患者さんに対するスタッフの態度が許せなかった」（宮崎県/40代/女性）

などさまざまなエピソードが集まりました。

人によって辞めた理由はさまざまですが、就職前にもっと職場の雰囲気や評価基準などが把握できる機会があれば、ミスマッチが生じて退職に繋がるということもなかったのではないでしょうか。